美博の山茱萸(さんしゅゆ) 撮影日:2009年3月19日 撮影:管理人美博の山茱萸(さんしゅゆ) 撮影日:2009年3月19日 撮影:管理人昨日・今日共に、日中20℃を越えて4月下旬から5月の上旬ような陽気となった飯田地方。3月も後半になり、そろそろ桜の状態が気になり始める頃だが、予想では今年の開花はかなり早いということだ。そんな開花予想に桜を見たくなった訳ではないのだが、出かけたついでに飯田美術博物館に寄ってみた。ここにある、樹齢360年とも400年ともいわれる「安富桜(やすとみざくら)」。車を停め、見上げた枝には濃いピンク色の蕾。さすがにまだ開いてはいなかったが、暖かい春の陽射しの中で開花の時を窺っているように見えた。
その安富桜(やすとみざくら)のすぐ横には山茱萸(さんしゅゆ)の木がある。安富桜はまだ蕾 撮影日:2009年3月19日 撮影:管理人美博の山茱萸(さんしゅゆ) 撮影日:2009年3月19日 撮影:管理人枝振りから、これもさほど若くはないと思えるが、それゆえか、年々元気がなくなっているように見えて気になっていた。多分、きちんと手入れをされたのだろう、今年は元気に黄金色の花を咲かせているようである。桜で華やぐ前に辺りを魅了する黄金の花。別名の春黄金花(はるこがねばな)、なるほどと思わせる名である。
どうやらこの地域も、後一週間もすれば桜の開花で騒がしくなりそうだが、予報では来週辺りからまた寒さがぶり返すらしい。最低気温が氷点下まで落ちる日もあるとのこと。「三寒四温」の時期ではあるが、これだけの大きな寒暖の差はさすがに身に応える。そんな気候の中、こうした古木たちには是非とも元気に生き延びて欲しいと思うが、暖かさで緩んだ我が身体は果たして対応できるのだろうか。少々心配になる。

飯田城の紅梅 撮影日:2009年3月11日 撮影:管理人飯田城の紅梅 撮影日:2009年3月11日 撮影:管理人飯田地方、発達する低気圧の影響で、昨日の午後辺りから雨模様となった。夜半にはかなり風も強まり、さしずめ嵐といったところ。これも、春の持つ一面だが、年々その風の強さが増しているのは少々気になるところである。やはりこれも温暖化の影響ということか。
暖冬といわれた今季、気温が高かったためか、すでに3月の中旬にさしかかるが、あまり冬と春の境は感じられなかったというのが実感。福岡では、早々と桜の開花宣言が出されたようだが、2月の気温の高さが影響したらしく、例年と比べ13日ほど早いという話しだ。開花北上と共に、TVなどでは桜の話題で賑わうこととなるが、それとは別に、なんとなく人々の心自体が浮き足立ってくるのは、まだ残る春という季節の為せる業なのか。
我が地域の桜たちが、枝いっぱいの花で人々の心を奪うのはもう少し先となるが、一足先に満開の時を迎えつつある梅は今が見ごろ。街中の公園などでは、芳しい香りが行き交う人の鼻をくすぐっている。
掲載の写真は、動物園の入り口にある樹齢約260年と言われる紅梅である。開設時に、旧飯田藩士邸より移植されたということだが、コンクリートとアスファルトに囲まれ、横を車が行き交う今の環境が災いしてか、その衰えは年々加速されているように見える。それでも、老いさらばえた身体に鞭打つかのように、今年も必至で花を咲かせていた。
こうした老木でさえ元気に生育できる、そんな街の環境を望みたいが、現実の方向はかなり違うようである。年度末の今、予算を消化するかのように公共事業と思しき工事があちらこちらで始まっている。その良し悪しは別にしても、一時の喉を潤すために、一番大切なものを壊しかねない現状があることは、決して忘れたくはない。それは、我々一個人の生き方においても同じことなのだろう。

首からブルースハープ、懐かしい~♪ 撮影日:2009年3月7日 撮影:管理人結構ギターの上手い方がおられます。 撮影日:2009年3月7日 撮影:管理人3月に入り、春先特有の日替わりの天候が続く。啓蟄を過ぎ、朝晩はまだ多少冷え込むが、そろそろ本格的な春の気配が濃厚になってくる頃である。昨日、7日の土曜日、久々青空が広がり春のポカポカ陽気。夕方6時を回っても気温は9℃前後と、結構暖かい一日となった。そんな陽気に誘われた訳ではないが、市内のライブハウスに行くため、久々に夜の市街地に繰り出してみた。
ここ飯田市にも、いくつかのライブハウスらしきものがある。正直、私自身あまり行くことはない。だが、そんな私でも時折足を向ける場所がある。知人が経営していることもあるが、以前、「あるライブ」・「桜の時期の小さなライブ」と2回ほど載せた「豊田勇造」氏のライブコンサートを行った店である。「ふぉの」という名のその店、毎月の第一土曜日は「フォーク酒場」となる。一般人もギター片手にマイクの前に立てる“歌声酒場”のようなものと認識していたが、以前から気になっていたこともあって、少々迷ったが顔を出してみることにした。
扉を開け、やや緊張気味に店に入った私に、「こんばんわ♪」の明るい声。すでに常連と思しき人が軽やかにギターを奏でる中、空いているテーブル席へ陣取った。アコースティックな音色と聞き覚えのあるメロディー。そこには、懐かしさの中、実にゆったりとした時が流れていた。 - 続きを読む -

梅の花「市街地公園内」 撮影日:2009年2月28日 撮影:管理人梅の花「市街地公園内」 撮影日:2009年2月28日 撮影:管理人梅の花「市街地公園内」 撮影日:2009年2月28日 撮影:管理人3月。早いものである、今年になりすでに2ヶ月が過ぎたことになる。
冬と春が同居しているこの時期、本来ならば上雪と呼ばれる春のドカ雪が見られる頃だが、温暖化の影響なのか降るのは雨ばかりである。車社会の今、我々にとって積雪が少ないことは、いろんな意味で“楽”ともいえるのだが、治水の役割を担う山々の降雪が減れば、春先の水不足が心配されることになる。今更ながら、自然のサイクルから益々掛け離れて来ている今の人間社会を痛感するが、それでも春という季節は近づきつつあるらしく、今年も、あちらこちらで梅の花が咲き始めたようである。
『梅一輪、一輪ほどの暖かさ』芭蕉(ばしょう)の弟子である梅の花「市街地公園内」 撮影日:2009年2月28日 撮影:管理人梅の花「市街地公園内」 撮影日:2009年2月28日 撮影:管理人服部嵐雪(はっとりらんせつ)の有名な句である。今日では、花見といえば“桜”を指すが、古来日本では春の花の代表は“梅”。花見とは梅の花を堪能することだった。万葉集の中には、梅の花を詠んだ詩が118首ほど出てくるそうだが、寒さが緩む頃、楚々と咲く梅の花を楽しむ。なんとなくこの国の本来の文化が見て取れるような気がするが、見栄えと派手さが売り物の今の桜の花見とは、少々趣が違うようである。
蛇足となるが、梅干が好物の私。鑑賞用の“花梅”より、実を収穫する“実梅”の花の付き具合が気になるところ。『梅一粒、一粒ほどの有り難さ』ではないが、固より健康食品として名高い梅の実である、温暖化によりその収穫に大きな異変がないことを祈りつつ、今年も梅の花の香る季節を迎える。