飯田城の紅梅 撮影日:2009年3月11日 撮影:管理人飯田城の紅梅 撮影日:2009年3月11日 撮影:管理人飯田地方、発達する低気圧の影響で、昨日の午後辺りから雨模様となった。夜半にはかなり風も強まり、さしずめ嵐といったところ。これも、春の持つ一面だが、年々その風の強さが増しているのは少々気になるところである。やはりこれも温暖化の影響ということか。
暖冬といわれた今季、気温が高かったためか、すでに3月の中旬にさしかかるが、あまり冬と春の境は感じられなかったというのが実感。福岡では、早々と桜の開花宣言が出されたようだが、2月の気温の高さが影響したらしく、例年と比べ13日ほど早いという話しだ。開花北上と共に、TVなどでは桜の話題で賑わうこととなるが、それとは別に、なんとなく人々の心自体が浮き足立ってくるのは、まだ残る春という季節の為せる業なのか。
我が地域の桜たちが、枝いっぱいの花で人々の心を奪うのはもう少し先となるが、一足先に満開の時を迎えつつある梅は今が見ごろ。街中の公園などでは、芳しい香りが行き交う人の鼻をくすぐっている。
掲載の写真は、動物園の入り口にある樹齢約260年と言われる紅梅である。開設時に、旧飯田藩士邸より移植されたということだが、コンクリートとアスファルトに囲まれ、横を車が行き交う今の環境が災いしてか、その衰えは年々加速されているように見える。それでも、老いさらばえた身体に鞭打つかのように、今年も必至で花を咲かせていた。
こうした老木でさえ元気に生育できる、そんな街の環境を望みたいが、現実の方向はかなり違うようである。年度末の今、予算を消化するかのように公共事業と思しき工事があちらこちらで始まっている。その良し悪しは別にしても、一時の喉を潤すために、一番大切なものを壊しかねない現状があることは、決して忘れたくはない。それは、我々一個人の生き方においても同じことなのだろう。