公園の山茱萸(さんしゅゆ)、実 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人公園の山茱萸(さんしゅゆ) 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人急激な冷え込みで、一気に冬に向かうのかと思われたが、低気圧の影響なのか朝晩の冷え込みもやや緩んできているここ数日。だが、雲で覆われた空から太陽が顔を出すことは少なく、日中は、やや肌寒い日が続いている。
飯田地方、ようやく市街地にも冬の気配が漂い始める中、公園の木々たちもその様相を変え始めたようだ。3月の終わりに、「公園の山茱萸(さんしゅゆ)」として載せた山茱萸(さんしゅゆ)の木も、葉を赤茶色に変え、枝にはビッシリと実が付いているのが見える。そろそろ冬の準備に入っているのだろう。
山茱萸(さんしゅゆ)は、春の花の色から、別名「春黄金花(はるこがねばな)」と呼ばれているが、秋に実らせる実の色からなのか、「秋サンゴ」、「山グミ」、「沢グミ」のなどの別名も持っているようである。公園の山茱萸(さんしゅゆ)、実 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人
この「さんしゅゆ」という呼び名は、中国名の漢字、“山茱萸”をそのまま音読みしたためと聞くが“茱萸”はグミを意味する。山茱萸(さんしゅゆ)とは、さしずめ「山のグミ」ということになるのだろうか。
中国・朝鮮半島が原産のこの植物、我が国には江戸時代の中期に薬用植物として渡来したらしいが、現在は観賞用として公園などに植えられることが多いようである。和名、山茱萸(さんしゅゆ)。ミズキ科ミズキ属の落葉高木となる。
また、学名は「Cornus officinalis」と言い、その“officinalis” は「薬効がある」という意味らしく、薬用植物に与えられる名前ということである。
これを撮影したのは11月の中旬、そろそろ葉を落とし始めている頃と思うが、夏の終わりから秋の終わりまで、何時になく異変を感じた今季にも、その後に控える冬は確実にやってくるようである。
今年の11月も今日で終わり、明日からはいよいよ師走となる。災い多いと言われる亥年も、残り一ヶ月である。

桜並木の紅葉と落葉 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人桜並木の紅葉と落葉 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人いよいよ11月も最後の週に入った。飯田地方、先日までの急激な冷え込みは幾分和らいだものの、相変わらず最低気温は氷点下と、例年に比べかなり寒い。
今月の初めに紅葉を載せた市街地の桜並木。その桜たちは揃って葉を落とし始め、冬枯れの景観へと変わり始めている。温暖化のせいか、年々秋という季節が分かり難くなっているこの頃だが、それでもハラハラと落ちる葉に、まだ残るその季節を感じることは出来るようだ。まだ葉を残す桜もある 撮影日:2007年11月17日 撮影:管理人
この晩秋から冬へと移り変わっていく様は、植物の秘めた力と、冬の向こうにある芽吹きの季節の確かさを感じさせくれる気がして、なんとも良いものだ。
益々季節の二極が進みつつある現状に、この先の気候の変化が不安として頭をもたげるが、そこまで来ている冬を教えるように吹く冷たい北風と、晩秋の物悲しさが漂う中、しばし感傷に浸ってみるのも良いかもしれない。

神社の境内から 撮影日:2007年11月15日 撮影:管理人白山神社のイチョウの木 撮影日:2007年11月15日 撮影:管理人11月も中旬を過ぎ、このところの朝晩の冷え込み方に、例年より寒い冬の到来が予感されるが、そんな中、今年の紅葉もそろそろピークを迎える。
写真は、白山神社※のイチョウの木である。この時期、見事に彩られ遠方からも一際目立つ存在となるが、どうやら雌株らしく、毎年沢山の銀杏(ぎんなん)を付ける。時折、落ちた銀杏(ぎんなん)を拾いに来ている人もいるようだが、まだ少し早いのだろうか、地面に落ちている実も少なく、人影はなかった。枝いっぱいの銀杏の実 撮影日:2007年11月15日 撮影:管理人
イチョウは、イチョウ科イチョウ属の落葉高木で、中国南東部原産の裸子植物である。漢字では「銀杏」、「鴨脚樹」、「公孫樹」などと書かれるようだが、実を銀杏(ぎんなん)と呼ぶことから、やはり「銀杏」が一般的だろうか。ちなみに、「鴨脚樹」は葉の形が鴨の水掻きに似ることから、「公孫樹」は孫の代にならないと実をつけない樹木の意、ということらしい。
今朝(19日)、飯田地方の最低気温は今季初めての氷点下となった。まるで、一気に冬の領域に足を踏み入れたような感じだが、通常ならば、落葉樹たちが葉を全て落とし終わった後、本格的な冬へと向かう。この11月の氷点下という急激な冷え込みに、木々たちもかなり慌てているのではなかろうか。葉を落としきれない木々が増えることを危惧しながら、急激な寒さに対応しきれない己の身体に、ふとそんなことを思うこの頃である。

※白山神社:白山社の里宮。飯田市にある風越山(ふうえつざん)山頂に白山社奥宮がある。

遠山郷。上村、下栗。 撮影日:2007年10月29日 撮影:管理人遠山郷。上村、下栗。 撮影日:2007年10月29日 撮影:管理人先月のことになる。手打ちそば屋を営む知人の、蕎麦の買い付けに便乗し、遠山郷(とおやまごう)、上村まで同行させてもらった。私個人としては3年ぶりである。色付く山々の撮影が目当だったが、まだ少し早かったのか、少々鮮やかさに欠けていたのがちょっと残念なことではあった。しかし、目の前に広がったその景観はさすがに圧巻である。
その上村からさらに南、静岡との県境に“南信濃”がある。題名の“ふじ姫饅頭”は、そこで作られ、売られているものだが、これが今回のもう一つの目的ともいえる。“そば”と“よもぎ”があり、時節柄、今は“そば”。モチモチッとした食感と共に、口の中に蕎麦の風味が広がり、これがなんとも美味いのである。ふじ姫饅頭。こちらは箱の裏側♪ 撮影:管理人ふじ姫饅頭。箱だけでゴメンして♪ 撮影:管理人
この饅頭、かなりの人気と聞くが、売り切れご免とばかりに、なくなった時点でその日の販売は終わりとなる。消費期限も翌日までと、遠路遥々来た人にはなんとも融通が効かないように感じてしまうが、普通に考えれば、それは当然のことともいえる。
ふと、最近世を騒がせた“漉し餡を塗した有名な餅”のことが頭に浮かんできてしまうが、多分、知名度が上がり、売上拡大と共に、一番肝心な部分が置き去りにされていったのだろう。こうした特産名物のようなものが、全て同じ道を歩むとは思えないが、物流機構が発達し、全国各地の特産物が何処でも手に入れられる今、強ち(あながち)陥らないとも限らないことである。それは、求める側にも多分の責任があることと思えるが、このふじ姫饅頭、是非とも今のままの形で存続していって欲しいものである。
なお、肝心の饅頭の画像がなく、箱のみになったことは、撮影意欲より食い意地が優ったためと、ご容赦願いたし。

桜の紅葉 撮影日:2007年11月5日 撮影:管理人桜の紅葉 撮影日:2007年11月5日 撮影:管理人11月もすでに一週間が過ぎようとしている。さすがに日中も20℃を越えることはなく、雨の日などは15℃前後とかなり肌寒い。朝晩も10℃を下回ることが多くなり、秋の向こうから迫り来る厳しい冬を、強く感じさせるようになってきた。
飯田市街地には南北に伸びる“桜並木”がある。先日載せた“並木通り”と同様、昭和22年の“飯田の大火”の復興の時に作られた防火帯である。そこに、600mから700mくらいだろうか、左右に道路を従えて、中央に桜が植えられている。春には、毎年見事な花で神社から続くその通りを飾りつけてくれる。
この時期、桜たちは葉を色付かせて、秋の終わりが近いことを教えてくれるが、桜の紅葉、葉のアップ 撮影日:2007年11月5日 撮影:管理人桜の紅葉 撮影日:2007年11月5日 撮影:管理人手入れされ始めた賜物なのか、この街中にあって、以前より元気に見えるのは嬉しいことである。
きちんと手を入れてやれば、きちんと答えを返してくれる。人里であれ、山の麓であれ、遥か昔から続けられてきた、人と自然との付き合い方だった。
この葉のほとんどが枝から離れる頃、この山間の街も冬の気配に包まれることになるが、温暖化の影響で、葉を落としきれない広葉樹が増える中、街中にあるこの桜たちが、冬を前にきちんと葉を落とし、その冬の寒さに耐え、春にはまた、見事な花で我々を楽しませてくれることを願うものである。
そんな思いで、色付く葉にカメラを向ける私の横で、町内の人だろうか、初老の男性が落ちた葉を無心に掃き集めていた。