勇造ライブ in 飯田 撮影:2009年4月23日 管理人4月の終わり、不況のためか早めに休みに入る企業も多いらしく、今日25日を含め、16連休となるところもあると聞く。そんな大型連休を前に、初夏を思わせたような異常な気候もやや落ち着きを見せているが、週末は発達した低気圧の影響でかなり荒れ模様となるとのこと。その予報通り今日は朝から激しい雨である。気温もやや低めなのだろう、日中にも関わらず暖房器が欲しくなった。
桜が咲くこの時期、毎年この地でライブ行なう人物がいる。京都出身のシンガーソングライター「豊田勇造」氏。実は、彼の記事を載せるのはこれで3回目となる。場所は、今年の3月「郷愁の夕べ」としても載せたが、飯田市街地にあるライブハウス「ふぉの」。23日のことである。
一年ぶりに聞く彼の歌声は歳のためか昨年より幾分掠れ気味。演奏の迫力もやや落ちてきたように感じたが、ギター、歌声、メロディーと、“勇造節”とも言えるスタイルはいまだ健在のようだ。決して熱狂的はファンではないが、陰りのないその詩(うた)は、素直にその世界に浸らせてくれる。
前座をつとめた知人と私のリクエストに応え歌ってくれた「チャオプラヤ河に抱かれて」。チャオプラヤ河は、かつてはメナム河と呼ばれたタイのバンコクなどを中心に流れる大きな河川である。
『働いて 飯を食い 夢を見て 旅に住む メナム チャオプラヤ河に 抱かれてアジアの子どもにかえり始める』
アジアにあって日本にはないもの。演奏の合間に話す逸話を含めて、彼の歌、彼の言葉は、それを我々に問いかける。そう、日本もアジアの一つの小さな国のはずである。
金融危機から始まった不況の嵐。政府は世界最大の経済支援対策と胸を張るが、結果は金持ち優遇対策にしかならず、国の借金は増え、益々格差は広がっていく。子孫に莫大な付けを回すことにもなる。
「何を慌ててんのや、多少景気が悪くたって、みんな生きていられればそれでええやん」。彼のそんな言葉が聞こえてきそうだが、GDPなどに一喜一憂せずに、本来の豊かさをもう一度模索する必要はありそうである。もしかしたらそのカギは、我々個人個人の心が握っているのかもしれない。
そんな彼は、今年の6月6日に京都円山公園野外音楽堂で還暦コンサートを行なうらしい。できれば私も行ってみたいものだが、多分また持病の腰痛との相談となるだろう。
なお、ここ飯田からの日帰りバスツアーが企画されているようだが、私としては是非とも実現して欲しいと願っている。

過去の勇造氏のライブ記事は下記。
桜の時期の小さなライブ
あるライブ

豊田勇造公式ホームページ