桜の時期の小さなライブ
南シナ海で早くも発生した台風1号の影響もあるのか、通過する低気圧のため各地を大雨が襲っている。ここ飯田地方でも、昨日(17日)から雨となった。午後辺りから昇降状態になったものの、夜半の強い降り方には、昨今の気候変動の記憶が重なり、かなり不安な気持ちにさせられる。
そんな雨の日の夕方、あるシンガーのライブを見るため、連れ合いと共に市街地のライブハウスまで出向くこととなった。シンガーの名は「豊田勇造」。京都出身のシンガーソングライターである。以前からこのブログを見ている人には憶えのある名かもしれない。実は、彼のライブの記事を載せるのは今回で二回目となる。
この時期、この地でのライブをもう10年続けているという彼は私よりやや年上。ボブディランに触発されて今の世界に入ったという話しだが、毎年訪れるというアジアを歌う曲には、その情景と彼の想いが同居する。そろそろ還暦を迎えるという歌声は、昨年より幾分衰えてきたようにも思えたが、ストレートなその表現に、彼の持つ世界の中に違和感なく引きずり込まれる。
前回を含め、ライブが行なわれたのは、知人の経営・運営するライブハウス、「ふぉの」。彼を含め、アンダーグラウンドで活動するシンガーには、こうした小さなライブハウスの存在はかなり大きいと思われる。当然、まるでオアシスを求めるように集まる人々にとってもそれなりに必要なものと思うが、こうした店、今では、全国合わせても10軒程度しか残っていないということである。寂しい話しである。
経済格差は広がり、人の心は荒廃していく。経済失速から、当然のように弱者切捨てに向かっている今の社会に、この国の行く末が心配されるが、掛け値なしの彼らの生き方に、今の世の軌道修正のヒントがあるように思えるのは、この夜のライブの余韻のためだけではないのかもしれない。
ブログのネタにすると告げて向けるカメラに、照れを隠しながら、やや緊張気味に姿勢を正す彼の姿に、人の良さとほのかな温かさを感じ、また来年もこの地、この場所でライブをしてくれることを祈りながら、店を後にした。
なお、余談になるが、狭い場所での長時間の同一姿勢はかなり腰に負担になるようだ。毎度のことだが、また腰痛に苦しみながらこの記事を書いていることを最後に付け加えて、今回の投稿を締め括る。おそまつ!
※昨年の同シンガーの記事「あるライブ」
先生、ブレまくりです!(笑)
腰、お大事に。
>ぺんた
中は暗かったからな。演奏中被写体は動いているし、三脚なし、フラッシュはそもそも使うのが嫌いじゃけん、多少のブレはしょうがあんめぇ。
それと・・・、お願いして撮らせてもらった縦サイズの一枚の時、実は、私も結構緊張してたのよ。
その時ブレたのは、シャッター切ったとき分かったけんど、「すみませんブレたようなんで、もう一枚お願いします」って言えんかったのよぉ。
記事主体のブログじゃけん、写真は付録のようなものとお考え下さりまっせ。
>フラッシュは嫌い
こだわり写真、いいじゃないですか!
>、「すみませんブレたようなんで、もう一枚お願いします」
私も言えない派です(笑)
>ぺんた
いいえ、こだわっているわけではありません。ただ、嫌いなだけです。
特に今回は、その雰囲気が伝われば掲載写真としての役目を果たしていると思っていますので。
このブログ、その掲載対象物にもよりますが、一応文章に重点をおいているつもりです。
ゆえに、写真の不出来はご勘弁願います。ぺこ < (_ _)>
ってか、あれだけ暗いと我が安デジカメではチョッと辛いのヨォ〜。
かなり以前にBBSに書かせてもらったものです。お久しぶりです。
ブログを始められたのですね。
私は、音楽にはなじみがないので良く分かりませんが、社会の中のこういうものの存在の仕方は、人々の心のゆとりのバロメータですよね。
経済が失速しGDPが下がろうとも、せめてこうしたゆとりの部分が残る社会であって欲しいと思います。
>かりや様
お久しぶりです。と言いますか、こちらでは初めましてになりますね。
おっしゃるとおりですね。
経済発展ばかりが豊かさではないはずですよね。その中には人の心のゆとりが含まれるように思います。
国内外の問題共、国の対処のお粗末極まりない現状と、政治屋たちの法治国家とも思えない言動には、怒りを通り越してむなしさを感じます。
いろんな意味で我々個人個人の意識と行動がもっと重要になってきたようにも感じています。
本来の豊かさ・ゆとりとは何なのか、結構考えさせられます。