街道沿いに咲くリンゴの花 撮影:2009年4月24日 管理人街道沿いに咲くリンゴの花 撮影:2009年4月24日 管理人4月も、もう残りわずかとなった。ここ飯田地方、桃・梨の花が終わり、今は林檎の花が真っ盛り。例年より少々早いだろうか、街道沿いにある林檎畑では、満開の白い花が、時折行き交う車を見送っていた。撮影のため近づけば、消毒の香りがつんと鼻を突くが、品種改良の置き土産、今の品種では致し方ないのか。
林檎栽培の南限と言われるこの地域、温暖化で気候が変わる中、今年の収穫が気になるところだが、苦労のわりに実入りが少ないのか、作業者の高齢化が要因か、果樹園は徐々にその数を減らしている。それに拍車をかけるかのように、その付近の道は幅を広げアスファルト面積を増やしつつある。道路を含め、都市型の地域形体が気候変動の一因となっていることは分かっているはずだが、そうした動きは変わらないようである。未だ残る日本の土地神話の弊害のようにも思える。
農を育むことは自然を育むことにも通ずる。農を守ることは環境を守ることにも通ずる。そして環境の維持は人の存在の維持と繋がる。高齢化が進む現社会の中、我々は今の現状を見守ることしかできないのだろうか。