4月も早中盤に差し掛かる。初旬の低めの気候のせいだろうか、例年になく早めに咲き始めた桜も、今年はその開花期間が長いようである。外に出る機会が少なく、少々撮影時期を逸してしまった今季だが、それでも何枚かの桜の画像をカメラにおさめることができた。その何枚かを載せて、今年の桜花の季節を締め括りたい。

   ◆安富桜(飯田市美術博物館)他 2010年4月6日撮影 ほぼ満開か。
安富桜(飯田美術博物館) 撮影日:2010年4月6日・管理人 安富桜(飯田美術博物館) 撮影日:2010年4月6日・管理人 飯田美術博物館の桜 撮影日:2010年4月6日・管理人
   ◆風越山麓公園付近の桜 2010年4月6日撮影 最近花芽が・・・。
妙琴ツツジ園の枝垂桜 撮影日:2010年4月6日・管理人 妙琴ツツジ園の桜 撮影日:2010年4月6日・管理人 妙琴公園から見える山桜 撮影日:2010年4月6日・管理人
   ◆飯田市街、桜並木近辺 2010年4月3日撮影 8分~9分かな
桜並木の桜 撮影日:2010年4月3日・管理人 桜並木の桜 撮影日:2010年4月3日・管理人 大宮神社境内の桜 撮影日:2010年4月3日・管理人
   ◆市街地の公園の桜 2010年3月27日 今年の開花は早かった
市街地、鈴加町公園の枝垂桜 撮影日:2010年3月27日 市街地、鈴加町公園の枝垂桜 撮影日:2010年3月27日 市街地、鈴加町公園の枝垂桜 撮影日:2010年3月27日

ここ飯田地方、城下町だったというのもあってか、市街地を含めて桜の木は結構多い。歴史の古い銘木・老木もかなり存在すると聞いているが、地元民にも関わらずそれをあまり知らない自分がいる。
それでもこの時期、時間が許せば、ネットに載せるための画像を入手するために、近隣の撮影にでることがあるのだが、どこかに仕掛け人がいるのか、桜の下の群がる他地域からの一行に遭遇することが多くなった。そうした時、いつも、そっとその場を立ち去るようにしているが、その度、年々この地域が観光地化していくような気がして少々複雑な気分にさせられる。
山里にあり、長年その地域の人の暮らしを見てきた桜の老木たち。その雄々しさのためか、神秘さのためか、嘆きと、願いと、そして希望さえも背負うように、その近くには小さな祠がある所も数多くある。
最近、タウン誌を始めとして、この地域の桜を紹介する印刷物が増える中、道路が開き、車が通り、多くの人々がやってくるようになった。その良し悪しは別にしても、そんな桜の元にある人々の想い・人々の暮らしは、絶対に忘れないようにしたいものだ。

蛇足になるが、先日友人に誘われて遠山郷といわれた「上村」に行ってきた。トンネルが開き、飯田市ともなったその地域へは車で約1時間足らずで行けるが、道すがら見かける桜は山桜系のものが多いように思われた。もしかしたら桜たちの方が先住者なのかもしれない。
本来私は、改良され人里に植えられた桜より、山の奥深く、人知れず楚々と咲く山桜の方が好きなのだが、山を切り開き通した道路の脇を、環境に耐えながら必死に生きる彼らを見ると、もうこれ以上大きな道路は通って欲しくはないと心底思ってしまう。だが、今の経済の流れの中ではそれも望み薄のように思えてくることがなんとも悲しい。
そんなことを考えながらのやたら寒暖の差が激しい4月の中旬、明日はまた寒くなるらしい。