藍(あい)の花。結構可愛い♪ 撮影日:2009年9月18日 撮影:管理人畑の藍(あい)、タデ科 撮影日:2009年9月18日 撮影:管理人暑さのわりに夏の実感がなかった今季の夏、夏から秋への移り変わりを体感しないまま、気が付けば9月ももう終わり。地主の好意もあり、真似事のように始めている我が畑もどきの作物はそろそろ終わりを迎える。
今年初めて、おもしろ半分で植えた藍(あい)。タデ科特有の花を咲かせ、すでに子孫を残す準備をしている様子。藍(あい)といえば染料として有名。そうなればその「染め」をやってみたくなるのは、やはり人情だろうか。

藍(あい)。インドシナ地方原産。奈良時代に中国から渡来したといわれている。 日本では染料として古くから使われてきた。「※蒅(すくも)」と呼ばれるものの中に、灰汁、ふすま、清酒などを加えて藍瓶(あいがめ)で寝かせる。それを「藍(あい)を建てる」というようだ。
いくら藍(あい)が採れたからといっても、この蒅(すくも)染めを素人がやるのはかなり困難である。染まったのは布だけではない♪ 撮影日:2009年9月27日 撮影:管理人今回の生葉染めの成果 撮影日:2009年9月27日 撮影:管理人藍(あい)の苗を譲り受けた時に聞いた生葉染め(なまばぞめ)で藍染め(あいぞめ)体験。まだ花芽があまり付いていない今月の初め頃に引き続き、2回目となる。ざっとだがその行程を書くことにする。
まず、藍(あい)の葉を毟り簡単に洗う。その後、通常はミキサーなどで切り刻むようだが、ミキサーのない我が家、そのまますり鉢で塩を軽く降りながら手で力任せに揉み、藍(あい)の「青汁」を搾り出す。その青汁に染めたいものを浸ける。絞り、空気に晒してまた浸ける。それを2~3回ほど繰り返す。やがて最初のやや緑がかった色が鮮やかな青色に変わってくる。結構面白いものである。
なお、藍(あい)色の染料を「インディゴ」と言い、ジーンズなどの染料もそのインディゴとなる。藍(あい)色をインディゴブルーと呼ぶのはこのためらしい。
現在、化学染料の発達もあるのか、この蓼藍(たであい)を使った藍染め(あいぞめ)はかなり減ってきているという。また、「※藍玉(あいだま)」がインドから輸入され始めてから藍(あい)自体の栽培も激減していったということだ。
海外では”Japan Blue”・“Hiroshige Blue”などと呼ばれ、その深い色は日本の文化を象徴する色となっている。その染めの技法を含めて、後世までずっと残って欲しいものの一つだろうか。
ところで、今回の訳の分からないタイトルだが、その藍(あい)の葉を揉む時に染まった私の手のことである。蛋白質と結びついて染まるという性質のためか、我が手の指先と爪は見事な「インディゴブルー」となり、人から「ゾンビの爪」と言われて喜んでいる。しばらくは落ちないようだ。

※蒅(すくも):乾燥した藍(あい)の葉を、室のなかで数ヶ月かけて醗酵させたもの。
※藍玉(あいだま):蒅(すくも)を搗き固めて乾燥させ、扁円形の小さな塊にしたもの。これにより運搬が容易になった。