水引(みずひき) 撮影日:2009年8月27日 撮影:管理人水引(みずひき) 撮影日:2009年8月27日 撮影:管理人8月も今日で終わる。残暑厳しい中にも、朝晩の気温の低下と共に感じる風は、秋の香りを漂わせ始めている。
写真は水引(みずひき)。どこにでも見られるこの時期の野草としてはかなりポピュラーなものだろうか。
名の由来は、文字通り“熨斗(のし)”などに使われるあの水引(みずひき)から。日陰を好み目立ち難いが、群生することが多く、意外と騒々しい野草である。花はかなり小さく虫眼鏡が要るが、タデ科特有の可愛らしい形している。
水引(みずひき)といえば、ここ飯田地方の伝統の産業である。元禄の頃、飯田領主堀侯が凍豆腐を将軍に献上する際、「クレナイ」の儀式に習って紅白の水引を輪結びにしたことが始まりとされているが、ほとんどの人は髷(まげ)を結っていた時代、水引(みずひき)はその髷(まげ)を結うための紙紐、元結(もとゆい)の副業だったようだ。断髪令により元結(もとゆい)の需要は減り、その福業の水引(みずひき)が主要産業となっていったらしい。
現在は、熨斗(のし)などに使われるのは知っての通りだが、元結(もとゆい)自体は、相撲の力士の髷(まげ)を結うために今も残っている。
外来種が多い野草の中で、この“水引(みずひき)”は、日本各地に自生する古来からの在来種。変わる気候と経済の中、どちらも変わらずに残って欲しいものだ。
昨日の日曜日は衆院選の投票日。政権交代選挙ともいえることからその注目度も高く、我が地域もそれなりに高い投票率だったようだ。
マニュフェスト、比べたその政策から苦渋の選択をした人も多かったのではないかと思うが、それでも風は吹いたようだ。
経済を含めて迷走するこの国をどこに向かわせるのか。残る伝統と、昭和・20世紀の経験を無駄にせず、本来の進む道をしっかり見せて欲しいものである。
当然だが、我々個人の考えも、生き方も、それに大きく関わってくることを忘れないようにしたい。