紅葉苺(もみじいちご) 撮影日:2009年6月1日 撮影:管理人紅葉苺(もみじいちご) 撮影日:2009年6月1日 撮影:管理人10日の日、いよいよ信越地方も梅雨入りしたようである。例年よりは多少遅いらしいが、それでも今季の異常な気象を思えば、かなり順当な方ではなかろうか。
さて、「天下の気象〇から入梅宣言が出された後は雨が降らない」というのが巷の定説のようだが、この後果たしてどんな天候になるのか。案の定と言うべきか、昨日辺りから日差しが戻って来ているが、空梅雨の後に豪雨が襲う昨今、やはり今後の天候は気にかかる。
掲載の写真は、梅雨のころに実をつける紅葉苺(もみじいちご)。撮影したのは6月の初めである。せっかくの自然の恵み、撮影ついでに少々摘んで持ち帰ったのは言うまでもないが、この時期、毎年のようにヤマビルに献血をする羽目になる。雨が降った後などは特に要注意となる。幸い今年はまだ無事ではあるが。
そんな入梅の日、我が国の2020年までの二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス削減の中期目標を「2005年比15%減」とすることが正式に発表された。従来基準年の1990年との比較では8%減となる。主要国の削減中期目標は下記の通り。

日 本 2005年比-15% (1990年比-8%)
米 国 2005年比-14% (1990年比 0%)
欧 州 1990年比-20%以上 (2005年比-13%以上)
カナダ 2006年比-20% (1990年比-3%)
豪 州 2000年比-5%以上 (1990年比-5%以上)

(朝日新聞11日の朝刊から)
 
政府は欧州より高い目標と胸を張るが、京都議定書の目標値のわずか2%減。しかも、その京都議定書発効後の我が国の温室ガス排出量は、2006年度が基準年比の 6.4%増。2007年度では基準年度比の 8.7%増である。2005年という基準の変更に、今までの増加分をご破算にしたいとの思惑が見え隠れする。
こんな数合わせのような誤魔化し・まやかしの中、各国の利害が絡んだ綱引きは相変わらずのようである。自然災害は増加し、その脅威が益々強大化する中で一体何をすべきなのか。国の利害、経済の利害を超えた取り組みが必要なのは確かなはずある。それが出来るか否かで、この星における我々人類の価値はおのずと決まってくるのではないのだろうか。
よく、地球を守ろうなどという戯言を耳にするが、この星もこの星の自然もそんなに“やわ”ではないだろう。危ういのは、人類を含め今この星に生きる生物の、生息可能領域だと言うことを“あえて”付け加えておきたい。
発表された温室効果ガス削減の中期目標にそんなことを考えているこの週末、朝の晴れ間はどこへやら、今はどんよりと曇り始めている。さて、今年はどんな梅雨になるのか、不安の混じる気持ちで空を見上げる。