急激な寒さをもたらした冬型の気圧配置も緩んだらしく、穏やかで暖かな週末となった。今日(22日)は朝から快晴である。
11月も早下旬、さすがにまだ最低気温が氷点下にまで下がる日はほとんどないが、日中の暖かさはどこへやら、午後からは北からの冷たい風が吹き、朝晩の冷え込みは結構厳しい。この時期の気候はこんなものといってしまえばそれまでだが、今年の冷え込みは結構身に応える。
長野県でも太平洋側に位置する飯田地方、年々秋が短くなり、冬の到来が早まっているように感じているが、東北辺りでは、今年の冬はいつもより遅い感があると聞いた。気候・気温の変化は地域によってかなり大きな違いがあるようだが、これも温暖化がもたらす現象の一つだろうか。北と南の温度差が小さくなっているようにも感じられる昨今である。
冬間近のこの時期、この地方では、渋柿の皮を剥き、農家の軒先や2階などに、簾(すだれ)や暖簾(のれん)のように吊るされている光景が見られる。いわゆる干し柿である。
「市田柿」などと呼ばれ商品化されているが、そうして出荷されるものは、日保ちのため硫黄燻蒸(いおうくんじょう)される。それにより、見た目もかなり綺麗なものになるが、未燻蒸(みくんじょう)のものに比べやはり味は落ちる。昨年辺りからかと思ったが、消費者団体からの苦情に対応するため、皮むき装置が付けた刺し穴の殺菌に次亜塩素酸(じあえんそさん)が使われるという話を聞いた。生産者の手間が増えることもさることながら、逆にその安全性に疑問を持つというのが正直なところ。さすが「天下の農〇さんの考える食品安全対策」ということか。
殺菌・抗菌に消臭と、売らんがための誇大広告がやたら目立つ昨今、それに感化されたとは思わないが、本来何が安全なのか、消費者自体がもっと賢くなる必要があるのだろう。
昔、我々の子どもの頃は「干し柿」「吊るし柿」などと呼びほとんどが自家製。秋の終わりから冬にかけて、大抵の家の軒先に吊るされていた。乾燥させ渋を抜き保存する。冬の貴重な甘味保存食料として、昔から伝承されてきた一つの文化のようなものだった。しかし、近代化された家屋の構造のためか、その手間自体を惜しむためか、今では一般の家ではほとんど見られなくなった。やはり寂しいというのが正直な気持ちだろうか。
掲載の写真は街道沿いにある農家の柿簾(かきすだれ)である。なお、3枚目は農家のものに比べかなり品祖ではあるが、知人から分けてもらった平核無柿(ひらたねがき)で作った我が家の柿簾(すだれ)。
食文化というほど大袈裟なものではないとしても、先人から受け継がれた知恵である。出来ることなら変えずに残していきたい。そんなことを考えつつ、これから柿の干し上がりを待つ日々が続く。
コメント(14) “柿簾(かきすだれ)”
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干し上がりが楽しみですね〜♪
ホントに楽しみです♪
はい、滅茶苦茶楽しみにしてますよ〜♪( ̄ー ̄)ニヤリ
我が家でも吊るしていますよ。こちらでは硬くならず赤黒く柔らかくなる干し柿で「アンポ柿」という名産が有ります。ちょっとお高いがおいしいです
>ぺんた
( ・_・?)ん?なじょして君が楽しみにしてるんだ??
遠方への宅配はないべよぉ。(^▽^笑)
>玉井人様
「アンポ柿」聞いたことあります。「赤黒く柔らかくなる」っていうことですが、熟した柿を干すのでしょうか。
こちらの干し柿は結構固くなります。手で揉んでから保存しますが、正月、元旦の朝に「歯固めの柿」として食べる風習もあります。
すごくたくさん!
本当に簾という名前がぴったりですね。
我が家でも毎年数は少ないですが干し柿を作ります。
実家から柿が送られてくるので…。
太陽の力を借りるとあれほど渋くて食べられないものが
ものすごく甘くなるんですよね〜。
うちではやわらかいうちに食べてしまうので
実はもうすでになかったりします(^^;)
>来夢ちゃん
見た目から「柿すだれ」とか「柿ノレン」とか言うようですね。昔は、ただの「吊るし柿」でしたが。(^▽^笑)
確かご実家は秋田県でしたよね。
干し柿は、やはり寒い地方のものなのでしょうね。
以前、気温が高すぎて柿にカビがはえてしまった年がありました。
干しあがる前の軟らかいものって、美味しいんですよね。
子供の頃は、ちょうど渋が抜けた頃のものをつまみ食いをして、よく怒られました。
歯抜けの「すだれ」みたいになるんですよね。(^▽^笑)
残念(ーー;)
>ぺんた
あのねぇ・・・(ーー;)
新潟です…||-*) ソーッ
秋田は纏ちゃんだよ^^
そうそう、気温が高くてさらに雨も多かったりすると
すぐにカビちゃうんですよね〜。
今年は天気も良くて乾燥していたのでその心配は
ありませんでした♪
食べられるようになるのが楽しみですね〜!
>来夢ちゃん
あらぁ、また間違えちゃった。
確か以前も同じ間違いをしちゃったよね。
ごめんなさい ぺこ < (_ _)>
こちらも、今年は多分大丈夫だと思います。気温も低いしね。
え〜・・・、正直に申し上げますとぉ・・・、実はぁ・・・私ぃ・・・、干し柿はチョッと苦手なのでした。
ってか、甘いものはあんまりね。(*^▽^*) ニョホホ
でも最近は、たまには甘いものも食べるようになったんでぇ〜す。
ご無沙汰しまして・・・m(_ _)m
干し柿ですが、我が家にも柿の木があるんですが、全部さわし柿(焼酎で渋を抜く)にしちゃうんですよね〜〜〜
吊るせば長持ちするのは分かっていますが手間がかかるのと私があまり好きじゃないのと・・・
甘すぎるのが苦手で。
義母がいた頃は少し軒先に吊るしていたりしていましたが。
でも食べたくなって六斉市で売っている「あんぽ柿」を買って食べたりします。
私も寒いのは大っ嫌い!
春まで地獄の日々です。(オーバーな・・・)
>おくさま様
いえいえ、こちらこそご無沙汰しております。ぺこ < (_ _)>
そちらの地方でも、やはり吊るし柿作るんですね。
おぉ!苦手ですか、私と同じだぁ♪( ^^)/\(^^ )
そそ、甘すぎますよね。
実は、今回頂いた平核無柿は全部で130個くらいありましてね。全部吊るすには場所もないことから、10個ほどを柿酢に、20個くらいをそちらで言う「さわし柿」にしました。その際、おくさま様のブログを参考にさせて頂きました。初めてだったのでとても助かりました♪
☆⌒(*^-°)v Thanks!!
「さわし柿」の記事が参考になってよかったです。
簡単でしょ?
吊るし柿より美味しいでしょ?
でも日持ちしないんですよね・・・
そうそう、今日の六斉市で干し柿が売っていました。
買いませんでしたが・・・
さわし柿を食べ終えたばかりだったのでげっそり・・・
>おくさま様
「さわし柿」を仕込んだのは21日の夜なのです。だからまだ食べていないのです。でも、そろそろかな?
ちょっと楽しみ♪
あはは、柿もあまり沢山だと食べきれませんよね。程ほどの量が良いですよね。