藪蔓小豆(やぶつるあずき) 撮影日:2006年9月6日 撮影:管理人藪蔓小豆(やぶつるあずき) 撮影日:2006年9月6日 撮影:管理人藪蔓小豆(やぶつるあずき) 撮影日:2006年9月9日 撮影:管理人鳥や動物などにより運ばれてきたのだろうか、以前その場所では見かけなかった野草を見つけることが結構ある。この黄色の花を付けた野草も昨年までは見られなかったものだが、やはりその正体を知りたくなるのは人情、早速調べることにする。
その豆科らしき風体を頼りに野小豆(のあずき)という名にあたる。しかし、花は似ているが葉がどこか違う。さらに調べを進め行着いたのがこの藪蔓小豆(やぶつるあずき)である。私自身は初めて目にしたが、以外とポピュラーなものらしい。野小豆(のあずき)と共に餡子(あんこ)などに使う、あの小豆(あずき)の原種ということである。
ちなみに同じ仲間でも野小豆(のあずき)は多年草、藪蔓小豆(やぶつるあずき)は一年草となる。
風や鳥・動物などに運ばれて、その生育場所を広げる野草たち。あるものは淘汰され、あるものはその環境に適応して勢力をのばしていく。その繰り返しに自然界の逞しさを見る気がするが、こうした野草から作物を作り上げていった、昔の人々の強かさも見て取れる。
自然の中で生き、それを恐れ愛しみながらその恩恵を受けていた昔の人々。その繁栄のためか、やがてそれを支配できるとの勘違いからの今日までの振る舞い。その結果の気候の変動に改めてその脅威を知る。
こうした人の行動も大きな意味で自然の繰り返しの中の一つとも思うのだが、変わりつつある地球環境の中、淘汰され滅ぶものの中に、我々“人類”が含まれないことを祈る。
それは今後の我々の振る舞いにかかっているのだろうと、未だに原種を留めるこうした野草を見るにつけ思うことだが、我が国を始め、今の世界の情勢と、今の人々から、やや望み薄との感は否めないというのが正直な気持ちだろうか。