藪蘭(やぶらん) 撮影日:2006年8月12日 撮影:管理人藪蘭(やぶらん) 撮影日:2006年8月12日 撮影:管理人8月もすでに後半に入るがまだまだ残暑厳しい日々が続いている。
それでも日中35℃を上回ることは少なくなり、まるで温暖化によって加熱されたような今年の夏もそろそろ終わりに近づきつつあるようだ。だが、日々出される予報とは裏腹に降雨の確率が低いのがかなり気になるところ、やはり作物などへの影響が心配になる。
写真は藪蘭(やぶらん)。今月の初旬に載せた姫藪蘭(ひめやぶらん)と同じ仲間のユリ科ヤブラン属の多年草となる。別名を山菅(やますげ)といい、古くから歌に詠まれていたようである。
「ぬばたまの 黒髪山(くろかみやま)の山菅(やますげ)に 小雨零(ふ)りしき しくしく思ほゆ」柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)万葉集。
園芸用として品種改良されたのか、斑入りの葉を持つものがあるようで、庭園の木々の根元などに植えられることが多いと聞く。自生するものはその名の通り藪の中に咲き、あまり目立つことはない。そのためだろうか、花言葉は謙遜(けんそん)である。
その、死語となりつつある花言葉に、遠い昔の人々の暮しに想いを馳せながら、続く暑さの中で秋の到来を待つことにする。