山紫陽花(やまあじさい)山紫陽花(やまあじさい)いよいよ7月、このところなんとも安定しない天候が続いているが、そろそろ梅雨も明けるのだろうか。
その梅雨明けを前に日ごろ行く山の麓辺りでは、小紫陽花(こあじさい)の花が終わり、山紫陽花(やまあじさい)がピークとなっている。その大きさや色に派手さはないが、沢沿いや斜面に群生する姿は今の季節を強く感じさせる。
この花、そのままの形で枯れるか、秋や冬などにドライフラワーのようになったものをよく見かけることがある。そのことにどんな意味があるのか分からないが、なんとも面白い。
外側の花びらのようなものは“咢(がく)”。中心の集合体が花となり、額紫陽花(がくあじさい)と良く似ている。ユキノシタ科アジサイ属の多年草である。
山紫陽花(やまあじさい)その名から山に自生するものだけと思っていたのだが、園芸用に改良されたものが結構あり、庭などに植えられていると聞く。しかし、その名の為せる業か、なんとなく自然の中の方がしっくりくるように思う。
この花が盛りを過ぎる頃、いよいよ山の麓も夏を迎えることとなるわけだが、異常が感じられる昨今の気候の中、果たして今年はどんな夏になるか、不安を拭えないまま梅雨の明けるのを待つことになる。