毒痛み(どくだみ)の花毒痛み(どくだみ)先日からデータベースサーバーとの接続ができず、少々イラついた日々が続いたが、復旧後の最初は、この時期によく見かける毒痛み(どくだみ)の花を載せる。
この野草、初めはその臭いから毒草と判断されたらしく、毒を溜める(ためる)という意味から毒溜み(どくだみ)と言われたことがその名の由来とされるが、そのせいか、人にはあまり好まれない野草のようである。現在は毒を矯める(ためる)の意味に変わっているらしい。
漢方では十薬(じゅうやく)とも呼ばれ、馬に与えると10種類の効能があると言われるが、現の証拠(げんのしょうこ)や千振(せんぶり)と同様に、薬草として民間薬に利用されるのは結構有名である。
白く花びらのように見えるのは苞片(ほうへん)と呼ばれるもので、葉が変化したもの。中心の穂のように見えるところが花で、そこに雄しべと雌しべがある。
梅雨時、日陰の湿気の多い場所に群生するように咲くこの毒痛み(どくだみ)だが、その強い香りと共に結構好きな野草の一つである。
6月も残り一週間を切り、そろそろ今年の梅雨も末期を迎えることとなるが、降れば豪雨の昨今、その雨はすでに九州地方を襲っている。
これから、そういった被害は益々心配される時期となるが、半ば人災とも言える昨今の自然災害に、壊した環境のことも気付かず未だ経済中心に突っ走ろうとする今の社会では打開策を見つけるのは難しいだろう。
そんな社会を目覚めさせる十薬(じゅうやく)はないものだろうかと、この毒痛み(どくだみ)に聞いてみたい気分になる。