苗代苺(なわしろいちご)苗代苺(なわしろいちご)本日、関東甲信地方と東北南部の梅雨入りが発表された。甲信地方は、昨年比、平年比共に一日早いということである。少々気温の低いのが気になるところだが、夏から秋と、これから生育する作物には大事な季節となる。
この時期、川縁の石垣などに小さなピンク色の花をつけた蔓性(つるせい)の植物を見かけるようになる。苗代苺(なわしろいちご)と呼ばれるものだが、目立たないその花は近寄ればかなり可愛らしい。バラ科キイチゴ属の多年草である。
苗代(なわしろ)が作られる頃に実が熟し、食べられるようになるところからその名が付いたということだが、この花が実となり熟すまでにはまだ間があるようだ。来月の始め頃には真っ赤に熟した実が見られようになるが、その頃は誰もが梅雨明け待ちの顔で空を見上げるようになる。
そんな変わらぬ季節の繰り返しを願いつつ、この花が実となるのを心待ちにしてみたりする。