暑さもピークを過ぎたのか、猛暑時に比べ多少過ごしやすい気温にはなってきたが、それでも日中の室温は35℃前後。久しぶりの雨に、やっと一息と言ったところだが、予報では週末辺りからまた暑さが戻ってくるとのこと。続く暑さに、気力・体力共に使い果たしていることもあり、そろそろ秋風が恋しくなっているこの頃の私である。
写真は、“綿(わた)”の花。知人から譲り受けた種を蒔いたものだが、意外に華奢な植物なのか、虫の攻撃に結構痛めつけられている。正直、私自身は花は元より地面に生える綿(わた)自体を見たのは初めてとなる。
アオイ科ワタ属の多年草。世界に約40種類が存在するらしいが、数多いワタ属の中で、実際に繊維としての綿の生産に使われるのは数種類と聞く。中でも中央アメリカ原産の“陸地綿(りくちめん)”は、毛足が長く、世界の綿の生産量の70%を締めるという。
日本では、中国から伝わった毛足の短い“アジア綿(あじあわた)”が主流だったようだが、明治の頃に輸入された、その“陸地綿(りくちめん)”に押され、あまり栽培されなくなったらしい。
その種類の分からぬまま、我が家の裏手に植えられたこの綿(わた)。花からコットンボールへと、数本ではあるが、多少は楽しめそうである。
ぜひ枯れずに実となるところを見たいと思うが、平均気温が25℃程度と、その生育には高温の条件が必要となるらしいこの植物を、温暖化の気候変化と共に、やや複雑な気分で見守ることとなりそうである。