毎度のことだが、入梅が発表されたとたん、雨が降らなくなった。以前ならば、その発表を決める機関の判断の甘さを笑う程度で済んだのだが、続く異常気象の中、雨の降らぬ現状は、かなり深刻なものとなってくる。暖冬で雪が少なかった今季、すでに節水に入った地域もあるようだ。
掲載の写真は、ご存知熊蜂(くまばち)。コシブトハナバチ科の蜂である。別名クマンバチとも呼ばれ、日本産ハナバチ類では最大といわれる。その別名が、スズメバチの俗称と同じためか、危険な蜂と思われがちだが、その風体のわりにおとなしく、よほどのことがない限り刺されることはない。雄は、針自体を持っていないようだが、近くを飛来するものを、手当たり次第追い掛けて、同種の雌を探す習性があると聞く。空中でよく見られる、熊蜂(くまばち)の追い掛けっこは、そういう意味があるらしい。
我が家の裏手には、ここに移り住んだ時に植えた、“ライラックらしき木”があるが、花の時期ともなると、この熊蜂(くまばち)たちが数多くやってくる。その大きさゆえなのか、聞こえる羽音は大きく、うるさいくらいである。
ところで、ずっとライラックかと思っていたその木、わが家では“偽ライラック”などと呼んでいたのだが、先日ネットで“水蝋の木(いぼたのき)”であることを知った。モクセイ科イボタノキ属、高さが6m程になる日本原産の落葉低木ということだが、花の終わる時期は結構大変である。ぽたぽたと降り注ぐように落ちる花の残骸で、その下に停めている私の車は悲惨な状態となる。しかし、梅雨に入るころにはそれも終わり、集まっていた熊蜂(くまばち)たちも姿を見せなくなる。
これを撮影したのは5月の終わりと6月の初め。すでに花が終わり、蜂たちが来なくなった今、水蝋の木(いぼたのき)の葉の間から、雨待ち顔で空を眺める。