秋茜(あきあかね) 撮影日:2006年10月9日 撮影:管理人秋茜(あきあかね) 撮影日:2006年10月9日 撮影:管理人10月に入り、雨の日などはかなり寒さを感じるようになってきた。昨年より早いその気温の低下に、そこまで来ている冬を感じさせる。日頃目にする山々はまだ紅葉には至っていないが、そろそろ秋の色に変わりつつあるようだ。周りに点在する田も刈り取りを終えたところが目立ち始め、そろそろ収穫の秋も後半にさしかかることになる。
写真は秋茜(あきあかね)。秋の代表的な昆虫“赤とんぼ”である。そもそも、その“赤とんぼ”なる呼び名、トンボ科アカネ属の総称した呼び名らしいが、秋に群れを成して飛び交うためか、この秋茜(あきあかね)のみを指すことが一般的のようである。
秋茜(あきあかね) 撮影日:2006年9月23日 撮影:管理人その生態についてちょっと調べてみた。6月の終わり頃に田んぼなどで羽化をし、その後、捕食のために4~5日程度平地に留まるが、やがて夏の暑さを避けるように標高の高い高原や山岳地帯へ移動して一夏を過すようだ。その頃の体の色は橙色に近く赤ではないらしいが、秋になると繁殖のため群れを成して再び平地に下りてくる。そのころになるとあの赤色に変化していくようである。そしてご存知“赤とんぼ”の秋空の大乱舞となる。
その収穫時の空に大乱舞する姿に神霊的なものを感じたのか、それとも害虫を餌とするトンボを殺生することを戒めたものか、各地に、捕まえたり殺したりすると悪いことが起きるという、言い伝えのようなものがあったようだ。
以前、農薬散布のため、赤とんぼなど、田んぼ近くで見られる昆虫たちが激減したことがある。最近になり、少しずつその数が多くなってきたように思えるが、昨今感じる気候の変化に彼らの生態が変わらずいて欲しいと感じる。そして、その言い伝えが現実のものにならぬよう祈りたいものである。