権現堂、秋の祭典 撮影日:2006年9月18日 撮影:管理人権現堂、秋の祭典 撮影日:2006年9月18日 撮影:管理人わが街飯田市を見下ろすように聳え立つ風越山(ふうえつざん)。718年(養老2年)に泰澄(たいちょう)により開山され、山頂近くに“白山社奥社”、山の麓に“元山白山神社”がある。その奥社に奉られた“白山妙理大権現”から、山を権現山(ごんげんやま)、麓の神社の森を権現堂(ごんげんどう)と呼ぶようになった。毎年敬老の日は、この権現堂(ごんげんどう)元山白山神社の秋の祭典が行なわれる。
この神社の氏子の地域に来てまだ30年たらずの私、あまりその祭典には参加したことはなかったが、今年地域の自治の役員になったこともあり、参道警護の役を仰せつかった。極端なローカルネタだが、その画像を2枚ほど載せる。
近代化の流れもあってか衰退してきたこうした伝統文化。それを復興させたいとの願いから、各地でこうした行事や祭典が再び行なわれ始めたと感じる昨今だが、この神社、区画整理の賜物か以前よりかなり太くなった車道がその前を横切り、参道はアスファルトで固められている。
昭和21年、飯田市を襲った大火で焼け出された人たちの仮設住宅を建てるため切り倒され、その数を減らしたと聞く参道の桜たちも、その後の環境のせいか年々その元気を失っているように見える。
その山があり、その森があり神社が奉られた。山が荒れ、森がなくなればその神社も意味を持たなくなるだろう。信仰的なものは別としても、たぶん秋の祭典には、収穫の喜びと次の年の変わらぬ豊作の祈願があったと思われる。その自然と環境を守ることの方がより大切と思える。
目の前を通る、高齢化のためだろうか青年とは言い難い人の多数混じる神輿の練りを、なんとも複雑な気持ちで見送った。