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| ３月も後半に入り一気に春めいてくるのかと思ったが、まだしばらくは暖房機の世話になる日は続きそうである。
日曜の日、午前中の日差しに誘われ山麓公園の少々奥まで。平地に比べ気温が低いのか、新芽らしきものはまだ少ない。それでも木々には春の力強さが感じられる。
ふと足元を見ると、昨年の秋落ちたらしい団栗(どんぐり)が枯葉の間に転がっていた。樫(かし)の実と思われるその実からは、根らしきものが地面の中に伸びているのが見えた。
こうした木の実の何割が根を伸ばし、その何割が木として成長できるのかわからないが、なんとなく自然の神秘を垣間見たような気がして、カメラに収めることにした。
先日この公園でモミジの植樹が行なわれたと聞いた。淘汰され滅ぶもの、現環境を味方に勢力を伸ばすもの、その結果は人の意には添わないことがほとんどである。
公園として見栄えを考えた植樹も悪いとは思わないが、年々人の手によって人工的になっていく山の麓を見るにつけ、木の実が根を伸ばし必死で生き延びようとするように、自然の命のやり取りが繰り返される、そんな環境を残すことの方がより大切と思える。
そう思う私はかなりの捻くれ者かもしれないが、この惑星とこの自然、人のためだけにあるものではないことは、それを壊し続けてきた生物の一人として肝に銘じておきたい。
◆ ◆ ◆
撮影日：３月１９日
撮影・コメント：管理人
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バーチャルタウンいいだ事務局
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