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◆ 今日の一枚(不定期更新) ◆
 ◆桜の季節「今日の一枚最終回」
 投稿日:2006/04/07


4月に入り飯田地方の桜もヒガンザクラを筆頭に咲き始め、あちらこちらでその華やかな景観を見かけるようになってきた。例年に比べるとやや早い気もするが、梅の開花ほど大きなずれはなかったようである。
写真は、老木ながら凛として立ち、その容姿で周りを魅了している安富桜(やすとみざくら)である。一分〜三分咲きくらいだろうか、ようやくその蕾は開き始めたようである。
3月の初旬に偶然見かけた根の再生処置を思い出すが、樹齢360年とも400年ともいわれる老木のためか、幹にも所々処置された痕が見られ、それがやや痛々しくも思える。それでもまるで己の尊厳を確かめるかのように、今年も目一杯の花を付けている。
近づいてみて初めて分かるが、大きな本体から想像も出来ないくらい小さく楚々とした花は、華やかさの裏にある本質を見ることの大切さを感じさせてくれる。
そんな安富桜(やすとみざくら)を最後の今日の一枚として載せる。
ヒガンザクラにしてもソメイヨシノにしても、この時期桜たちは、枝一杯の花で辺り一面を飾り付けてくれる。人々はこの時とばかりにその下に群がる。まるでその時期だけが桜の全てと言わんばかりに。
生きるため大地に根を張り、夏には葉を付け、秋には冬の寒さに耐えるため葉を落とす。花の時期の派手さのためかそんな命の営みをついぞ見落としがちになる。根があり、葉があり、寒さに耐え生き延びてこその花である。
その営みは、田を捨て、畑を捨て、大地を耕すことも忘れ、華やかな経済発展のみに目を奪われ、速さと効率を凶器に大事なものを壊し続けてきた現代社会に、何かを教えてくれるような気さえ起こさせる。
自分の出来ることを弁えてしっかりと根を張り、地道でも1歩ずつ歩いて生きていける。そんな真の意味での、豊かに暮らせる町、地域、国になることを心より願う。それは我々一人一人の意識とその生き方にかかっているように思う。
そして、それがこのサイトのテーマでもある本当の意味でのスローライフであると私は考える。

◆    ◆    ◆
撮影日:4月5日
撮影・コメント:管理人
●お知らせ
約2年半続けてきた今日の一枚ですが、一旦今回で修了となります。なお、このまま残すつもりでいますので、今までの私のヘタクソな写真とつまらぬコメントを、たまに見に来ていただけると嬉しく思います♪




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